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退職して数週間が過ぎても離職票(りしょくひょう=失業給付の申請に使う、退職を証明する書類)が届かず、「会社は何をしているのか」「催促していいのか」と手が止まっている人は少なくありません。逆に、辞めた社員から離職票を求められた人事担当者が、「何を、いつまでに、どこへ出すのか」を確かめたくてこのページを開くこともあります。どちらの立場でも、押さえるべき起点は同じです。離職票は本人が作る書類ではなく、会社(事業主)がハローワークへ書類を出し、ハローワークが交付したものを会社が本人へ渡すという流れで届きます。つまり、届く・届かないは会社側の手続きが進んでいるかで決まります。だからこそ、会社が出す書類の種類と提出の期限を知っておくと、遅いときに「いつまでに出す義務がありますよね」と根拠を持って催促でき、担当者側も抜け漏れを防げます。この記事では、その会社側の手順を書類ごとに整理します。
離職票が届くまでに会社が出す必要書類

離職票が本人の手元に届くまでには、会社が用意する書類がいくつかあります。中心になるのは、雇用保険(失業したときの給付などを行う保険)に関する2つの届出です。まず全体像を、誰が誰に何を渡すのかで並べます。
| 段階 | 書類 | 出す人 | 出す先 |
|---|---|---|---|
| 1 | 雇用保険被保険者資格喪失届 | 事業主(会社) | ハローワーク |
| 1 | 雇用保険被保険者離職証明書(離職証明書) | 事業主(会社) | ハローワーク |
| 2 | 離職票-1・離職票-2 | ハローワーク | 事業主(会社)経由で本人へ |
| 3 | 離職票の交付 | 事業主(会社) | 退職した本人 |
本人が受け取るのは最後の「離職票-1」「離職票-2」ですが、その手前で会社が資格喪失届と離職証明書をハローワークへ出していなければ、離職票そのものが発行されません。届かないときにまず疑うべきは、この会社側の提出が済んでいるかどうかです。
事業主がハローワークに出す2つの書類と記載内容
雇用保険被保険者資格喪失届
資格喪失届は、雇用保険に入っていた従業員が退職して被保険者でなくなったことをハローワークへ知らせる書類です。会社が持つ雇用保険の被保険者番号、退職者の氏名や生年月日、資格を失った日(原則として退職日の翌日)などを記載します。人事担当者側では、この書類がハローワークに受理されて初めて、退職者の雇用保険の資格が正式に外れる点を押さえておくと、社会保険(健康保険・厚生年金)の喪失手続きと混同せずに進められます。
雇用保険被保険者離職証明書(離職証明書)
離職証明書は、離職票のもとになる書類です。退職前の賃金の額を月ごとに記載する欄と、離職の理由を記載する欄があり、ここに書かれた内容がそのまま離職票-2に反映されます。失業給付の金額や、給付が始まるまでの期間は、この賃金額と離職理由で変わるため、記載要領を誤ると退職者の給付に直接影響します。とくに離職理由は、自己都合か会社都合(事業主都合)かで給付の扱いが変わる重要な項目です。離職理由の会社都合・自己都合の違いそのものは別記事で扱っているため、ここでは深入りしませんが、離職証明書には本人が離職理由を確認して署名する欄があり、会社の記載に納得できない場合は本人の意見を書き添えられる仕組みになっています。
人事担当者向けの記載要領(賃金の対象期間、離職理由の具体的な区分、添付する賃金台帳や出勤簿など)は、ハローワークが事業主向けに示す様式と手引きに沿って作成する必要があります。記載内容の細部は改定されることがあるため、最新の様式は必ずハローワークの案内で確認してください。
提出の期限と、遅いときに催促できる根拠(会社側の必要書類)

会社が資格喪失届と離職証明書をハローワークへ出す期限は、法令で定められています。起点は退職者が被保険者でなくなった日(資格喪失日)で、そこから一定の期間内に提出する義務が会社側にあります。この提出期限があるからこそ、「会社の都合でいつまでも出さない」ことは認められていません。
具体的な日数は、雇用保険の実務で用いられる期限に基づきます。本記事では確定した日数の裏取りが済んでいないため、正確な期限は下記のマーカーで示します。
催促するときは、この提出期限を根拠にすると話が具体的になります。退職からある程度の日数が過ぎても離職票が届かない場合、「資格喪失届と離職証明書はハローワークへ提出済みか」「離職票はいつ交付される見込みか」を、会社の総務・人事に確認します。会社が手続きを進めていないと分かったときは、ハローワークに相談すると、事業主へ提出を促してもらえる場合があります。担当者側から見ても、期限を過ぎた提出は指導の対象になり得るため、退職手続きの中で早めに着手しておくのが安全です。
判断フロー:離職票が遅いと感じたときの動き方
届かないときに何をすべきかを、条件ごとに整理します。
- 退職からまだ日が浅い場合:会社の提出とハローワークの処理に時間がかかる時期です。まずは会社に「資格喪失届と離職証明書を提出したか」を確認します。
- 提出期限を過ぎても届かない場合:会社に離職票の交付見込みを文書やメールで問い合わせ、記録を残します。口頭だけで終わらせないことが後の証拠になります。
- 会社が提出していない・連絡が取れない場合:住所地を管轄するハローワークに相談します。事業主が離職証明書を出さないときでも、本人からの申し出でハローワークが手続きを進める窓口があります。
- そもそも会社と連絡を取りたくない場合:退職の連絡自体を代行に任せていると、離職票の督促も含めてやり取りを代わってもらえることがあります(対応範囲は業者により異なります)。
失業給付をいつから受け取れるかは、離職票が届いてハローワークで手続きをした後に決まります。給付開始の時期そのものは別記事で扱っているため、ここでは「離職票が届かないと申請の入口に立てない」点だけ押さえておいてください。
退職代行を使った場合の離職票の受け取り

退職の連絡を退職代行(本人に代わって退職の意思を会社へ伝えるサービス)に任せた場合でも、離職票を発行する主体は会社とハローワークで変わりません。代行が離職票そのものを作るわけではなく、会社に「離職票を発行し、本人へ郵送してほしい」と伝える役割です。会社と直接やり取りしたくない人にとっては、この督促を代わりにしてもらえる点が実務上の利点になります。
ただし、離職票の郵送先の指定や、離職理由の記載に異議があるときの交渉ができるかは、業者の運営主体(民間・労働組合・弁護士)によって範囲が異なります。交渉をともなう対応が必要になりそうなときは、どの型がどこまで対応できるかを整理した退職代行おすすめ8社比較|有給交渉できるのはどの型かで確認しておくと、依頼前の判断がしやすくなります。
なお、料金や返金保証は各社で改定されることがあるため、依頼前には公式サイトで確認した内容(2026年9月時点・公式サイト確認)を基準にしてください。
よくある質問
離職票は誰が作る書類ですか
離職票を発行するのはハローワークです。もとになる資格喪失届と離職証明書を会社が提出し、ハローワークが離職票-1・離職票-2を交付します。本人が自分で作る書類ではありません。
会社が離職票を出してくれないときはどうすればいいですか
まず会社に、資格喪失届と離職証明書をハローワークへ提出したかを確認します。会社が対応しない場合は、住所地を管轄するハローワークに相談すると、事業主へ提出を促してもらえることがあります。
離職証明書に書かれた離職理由に納得できません
離職証明書には本人が離職理由を確認する欄と、意見を書き添える欄があります。会社の記載に異議があるときは、その旨を記載でき、最終的な離職理由はハローワークが判断します。
離職票の提出期限を過ぎた会社にペナルティはありますか
資格喪失届・離職証明書の提出は事業主の義務で、期限を過ぎた提出はハローワークの指導の対象になり得ます。退職者は提出期限を根拠に催促できます。具体的な日数は本記事の要確認マーカーの通りです。
社会保険の喪失手続きと離職票の手続きは同じですか
別の手続きです。離職票にかかわるのは雇用保険の資格喪失届と離職証明書で、健康保険・厚生年金の喪失手続きは別の届出になります。人事担当者は両方を混同しないよう分けて進めます。
退職代行に頼めば離職票は必ず届きますか
代行は会社に離職票の発行と郵送を伝える役割で、発行主体は会社とハローワークです。督促を代わってもらえますが、必ず即座に届くと断定はできません。対応範囲は業者により異なります。
参考・出典
- 民法(e-Gov法令検索・627条ほか) https://elaws.e-gov.go.jp/
- 労働基準法(e-Gov法令検索・39条ほか) https://elaws.e-gov.go.jp/
- ハローワーク(厚生労働省 雇用保険の事業主向け手続き案内) https://www.hellowork.mhlw.go.jp/
- 退職代行Jobs 公式サイト https://jobs1.jp/

