退職代行とは|いつから広まったサービスなのか

本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。

ニュースやSNSで「退職代行」という言葉を見て、そもそも何をしてくれるサービスなのか、いつからあるのか気になって検索した人は多いはずです。上司に辞めると言い出せない、朝になると身体が動かない、そんな状況で「代わりに退職を伝えてくれる」と聞いても、怪しくないのか、違法ではないのかと不安になるのは自然なことです。結論から言えば、退職代行は「本人に代わって退職の意思を勤務先へ伝えるサービス」で、誰が運営しているか(民間企業・労働組合・弁護士)によってできることの範囲が大きく変わります。この記事では言葉の意味と広まった経緯を整理し、最後に「どこを基準に選べばよいか」までつなげます。

退職代行とは何を指す言葉か(意味と仕組み)

退職代行とは、退職を希望する本人に代わって、退職の意思表示や退職日の連絡を勤務先へ行うサービスの総称です。依頼者はLINEや電話で申し込み、代行業者が会社へ連絡を入れ、以降は本人が会社とやり取りせずに退職手続きを進められる、という流れが基本になります。

ここで押さえておきたいのは、日本の法律では退職そのものは本来「本人の意思だけ」で成立するという点です。期間の定めのない雇用(正社員など)は、民法627条1項により退職を申し入れてから2週間が経過すれば雇用契約が終了します。つまり退職代行は「辞める権利」を新たに作る魔法ではなく、伝えにくい退職の意思表示を本人に代わって届け、必要な手続きを橋渡しする役割だと理解すると誤解が減ります。

「伝える」だけの業者と「交渉できる」業者がある

退職代行という言葉は同じでも、中身は運営主体によって別物です。民間企業の代行は退職の意思を「伝える」ことはできても、有給休暇の消化日数や退職金などを会社と「交渉」することはできません。報酬を得て法律事務(交渉)を行うことは弁護士法72条で弁護士以外に禁じられているためです。一方、労働組合は労働組合法にもとづく団体交渉権を持つため、組合を通じて有給や未払い分の交渉ができます。弁護士であれば交渉に加え、損害賠償を主張されたときの対応や裁判まで担えます。

退職代行はいつから始まり、いつ広まったのか

「いつから始まったのか」を正確な年で示す公的な記録はありません。退職代行の市場規模や利用者数について、国が公表している統計は現時点で確認できず、ネット上に出回る「市場規模◯億円」といった数字は出典が二次資料であることが多いため、本記事では扱いません。ここでは各社が公式サイトで示す沿革のうち、確認できるものだけを挙げます。

たとえば電話代行から派生した退職代行ニコイチは、公式サイトで「創業21年」と表記しています(2026年9月時点・公式サイト確認)。これは退職代行という言葉が一般に知られるよりかなり前から、電話で退職の連絡を代行する業態自体は存在していたことを示す一例です。近年は民間企業型・労働組合型・弁護士型のサービスが増え、料金や対応範囲を比較して選ぶ人が一般的になりました。「いつから流行ったのか」という問いに一言で答えるなら、正確な起点を示す公的データはないものの、複数の運営主体が出そろい比較検討の対象になった、ここ数年で身近になった、という整理になります。

広まった背景にある「辞めにくさ」

退職代行が選ばれる背景には、直接「辞めたい」と言い出せない事情があります。強い引き止めにあう、退職を切り出すと体調を崩す、在職中に次の連絡を取りたくない、といった場面で、本人と会社の間に第三者が入る仕組みが求められてきました。数字で語れる公的統計はありませんが、各社が「即日対応」「24時間365日」をうたっている点からも、急いで辞めたい需要に応える形で広がってきたことがうかがえます。

運営主体でこう変わる(3類型の早見表)

退職代行を理解する近道は、料金の高い安いより先に「誰が運営しているか」を見ることです。同じ「退職代行」でも、下の3類型でできることが変わります。

運営主体 退職の意思を伝える 有給・退職金などの交渉 損害賠償・裁判の対応 根拠
民間企業型 できる できない(伝達のみ) できない 弁護士法72条により交渉不可
労働組合型 できる できる(団体交渉) できない 労働組合法の団体交渉権
弁護士型 できる できる できる 弁護士による法律事務

たとえば有給休暇を全部消化してから辞めたい、退職金や未払い残業代でもめそう、という場合は「伝えるだけ」の民間型では力不足になりがちです。逆に、辞める意思を伝えて手続きを進めるだけでよいなら、必ずしも弁護士型でなくても目的は果たせます。自分のケースがどの類型を必要とするかを先に決めると、料金比較で迷いにくくなります。

結局どこを基準に選べばいいか

選び方の軸は、大きく次の順で考えると整理できます。第一に「交渉が必要か」。有給や退職金、未払い分を会社と話し合う必要があるなら労働組合型か弁護士型に絞ります。第二に「即日で辞めたいか」。多くのサービスが即日連絡に対応していますが、有給がない場合は退職成立まで欠勤扱いの期間が生じる点は運営主体を問わず共通です。第三に「料金と支払い方法」。民間型はおおむね2〜3万円台が中心で、弁護士型は着手金に加えて回収額に応じた成功報酬がかかる形が一般的です(いずれも各社公式サイトで確認、2026年9月時点)。

自分に合う類型と、有給交渉ができる型かどうかを見極めたい場合は、料金と運営主体、できることを一つの表にまとめた退職代行おすすめ8社比較|有給交渉できるのはどの型かを先に読むと、この記事で説明した3類型の違いが具体的な各社名で確認できます。

よくある質問

退職代行を使うのは違法ではないですか

退職の意思を本人に代わって伝えること自体は違法ではありません。ただし、報酬を得て会社と「交渉」できるのは労働組合か弁護士に限られ、民間企業型が交渉まで行うと弁護士法72条に触れるおそれがあります。何を頼むかで適した運営主体が変わります。

退職代行はいつから日本にあるのですか

明確な起点を示す公的な記録はありません。電話代行から派生した業者では創業21年と表記する例(退職代行ニコイチ、2026年9月時点・公式サイト確認)もあり、退職連絡を代行する業態自体は以前から存在していました。近年、民間・労働組合・弁護士の各型が出そろい比較検討されるようになっています。

市場規模や利用者数のデータはありますか

退職代行の市場規模や利用者数について、国が公表している統計は現時点で確認できません。ネット上の「市場規模◯億円」といった数字は二次資料が多いため、本記事では採用していません。判断は料金や運営主体など公式で確認できる情報を基準にすることをおすすめします。

即日で辞められますか

多くのサービスが即日の連絡に対応しています。ただし有給休暇が残っていない場合、退職が成立するまでの期間は欠勤扱いになることがあります。即日「連絡」できることと、即日「退職成立」は別だと考えておくと安心です。

有給を消化してから辞めたい場合はどの型を選べばいいですか

有給消化日数を会社と調整・交渉する必要があるため、団体交渉権を持つ労働組合型か、弁護士型が向いています。民間企業型は希望を「伝える」ことはできても交渉はできない点に注意してください。

参考・出典

  • 退職代行ニコイチ(創業年数の表記を確認): https://www.g-j.jp/price/
  • 民法627条(期間の定めのない雇用は申入れから2週間で終了): e-Gov法令検索
  • 労働基準法39条(年次有給休暇の時季指定権): e-Gov法令検索
  • 弁護士法72条(非弁行為の禁止): e-Gov法令検索
  • 労働組合法6条・7条(団体交渉権): e-Gov法令検索
タイトルとURLをコピーしました