パートと派遣の退職金|勤続年数で出るのか

\u30d1\u30fc\u30c8\u3068\u6d3e\u9063\u306e\u9000\u8077\u91d1\uff5c\u52e4\u7d9a\u5e74\u6570\u3067\u51fa\u308b\u306e\u304b 退職金

本記事にはプロモーション(PR)が含まれます。

時給で3年働いたパート、あるいは同じ派遣先に契約更新を重ねてきた派遣社員が辞めるとき、真っ先に気になるのが「自分にも退職金は出るのか」という点です。正社員なら勤続年数で計算される、という話は聞くものの、パートや派遣ではそもそも制度の有無から分かりません。結論から言うと、パートと派遣の退職金は勤続年数の長さだけで自動的に出るものではなく、パートは「勤め先の退職金規程に対象として入っているか」、派遣は「賃金の決め方(同一労働同一賃金への対応方式)」で決まります。まずは自分の就業規則と、派遣なら労使協定の中身を確認するのが出発点です。

パートの退職金は勤続年数より「就業規則しだい」で決まる

会社で分厚い書類を広げている人の後ろ姿
静かなオフィスで資料に目を通す様子(イメージ)

退職金(退職手当)は、法律で企業に支払いが義務づけられた制度ではありません。会社が退職金制度を設けるかどうかは任意で、支給の対象・計算方法・支給条件はすべて就業規則や退職金規程で定められます。つまりパートに退職金が出るかどうかは、その会社の規程が「パート・アルバイトを支給対象に含めているか」で決まり、勤続年数はその中の一要素にすぎません。

確認すべき点は主に3つです。第一に、退職金規程の適用範囲に短時間労働者(パート)が入っているか。第二に、支給の最低勤続年数(たとえば「勤続3年以上」といった線引き)が設けられていないか。第三に、自己都合退職の場合の支給率です。規程で対象外とされていれば、勤続年数が長くても退職金は発生しません。逆に対象に含まれていれば、正社員と同じ計算式か、時間比例で減額された額が支給されます。

中小企業でパートの退職金相場を知りたい場合、公的にまとまった統計値は限られており、金額は各社の規程差が大きいのが実情です。まずは自社規程の有無を確認するのが確実です。

派遣社員の退職金は賃金に含まれている場合がある(同一労働同一賃金)

派遣社員は事情が少し複雑です。2020年施行の「同一労働同一賃金」(正規と非正規の不合理な待遇差を禁じるルール)により、派遣会社は派遣社員の待遇を確保する方法として、派遣先の正社員と比較する「派遣先均等・均衡方式」か、一定水準以上の賃金を労使協定で定める「労使協定方式」のどちらかを選びます。多くの派遣会社は労使協定方式を採用しており、この場合、退職金は独立した一時金としてではなく、賃金の設計の中で確保される点が核心です。

労使協定方式における退職金の3つの出し方

労働者派遣法30条の4に基づく労使協定方式では、退職金の確保の仕方として次の3方式のいずれかがとられます。どれになっているかは、派遣会社と労働組合等が結ぶ労使協定に明記されています。

方式 退職金の出方 受け取るタイミング
退職金制度 勤続年数などに応じて退職時に一時金または年金で支給 退職後
前払い退職金 退職金相当分を時給に上乗せして毎月の賃金に含めて支払う 在職中(毎月の給与)
中退共等への加入 中小企業退職金共済などの外部制度に掛金を積み立て、退職時に機構から支給 退職後(機構から)

ここが誤解の生まれやすいところです。「前払い退職金」方式の場合、退職金相当額はすでに毎月の時給に上乗せされて支払われているため、退職しても別枠でまとまった退職金が振り込まれるわけではありません。「退職したのに退職金が出なかった」と感じるケースの多くは、この前払い方式にあたります。自分の給与明細や労使協定で、退職金がどの方式で扱われているかを先に確認しておくことが大切です。

なお「退職金制度」方式や「中退共等」方式であれば、退職後に支給されます。中退共(中小企業退職金共済=勤労者退職金共済機構が運営する外部積立の共済制度)は、事業主が毎月掛金を納め、退職時に加入者本人が機構へ直接請求して受け取る仕組みです。

派遣の退職金は勤続年数でいつから出るのか(3年・5年の考え方)

ペンを手に書類を読み込む手元の様子
契約書を見る手元(イメージ)

「派遣で3年働けば退職金はいくら」「5年ならいくら」という問いには、一律の答えがありません。理由は前項のとおり、方式によって退職金の性質が変わるからです。整理すると次のようになります。

  • 前払い退職金方式: 勤続3年でも5年でも、退職時にまとまった退職金は出ない(毎月の時給に含めて受領済み)。
  • 退職金制度方式: 労使協定が定める勤続年数の要件と支給率で計算される。要件を満たす勤続年数(例として最低勤続年数の定め)に達しているかが分かれ目。
  • 中退共等方式: 掛金の納付月数に応じて機構から支給。短い勤続でも納付実績があれば対象になりうる。

「派遣 退職金 勤続年数 いつから」という観点では、勤続年数そのものより「どの方式か」「協定上の支給要件を満たすか」を先に押さえる必要があります。3年・5年で自動的に出るという固定の相場はなく、金額の目安は協定の内容しだいです。

自分に退職金があるか確認する判断フロー

パート・派遣それぞれ、次の順で確認すると自分のケースを判定できます。

  1. 雇用形態を確認: パート(直接雇用)か派遣(派遣会社に雇用)か。派遣は派遣会社の労使協定を、パートは勤め先の就業規則を見る。
  2. パートの場合: 退職金規程の適用対象にパートが含まれるか → 含まれる → 最低勤続年数と自己都合の支給率を確認 → 要件充足なら支給対象。含まれない → 退職金なし。
  3. 派遣の場合: 労使協定方式か → 退職金の方式が前払い型か → はい → 別枠の退職金は出ない(受領済み)。いいえ(退職金制度・中退共等) → 支給要件と請求先を確認 → 退職後に支給または機構へ請求。

いずれも根拠となる書面(就業規則・退職金規程・労使協定・給与明細)を先に手元にそろえるのが、確実な確認手順です。

退職代行で退職金の交渉はできるのか

静かな部屋でスマートフォンで話す人の背中
誰かと話しながら考える時間(イメージ)

退職金が「規程上は支給対象なのに払われない」「派遣先や派遣会社に確認しても回答がない」といった場合、退職の意思表示とあわせて退職金の扱いを整理したいときに退職代行を使う選択肢があります。ただし、退職金の支払いを会社に請求・交渉する行為は、業者の運営主体によって対応できる範囲が変わります。会社との金銭交渉は、労働組合が運営する型か弁護士が運営する型でないと踏み込めず、民間業者は「本人の希望を伝える」までにとどまります。どの型がどこまで対応できるかは、料金や運営主体を一覧にした退職代行の比較記事で確認できます。

パートや派遣は正社員より料金が抑えられている業者もあります。たとえば退職代行モームリはパート・アルバイトが12,000円、正社員・契約・派遣が22,000円という設定です(2026年9月時点・公式サイト確認)。退職金の交渉が必要かどうかで、選ぶべき運営主体(民間か労組か弁護士か)が変わる点に注意してください。

よくある質問

パートでも退職金はもらえますか

法律上の義務はなく、勤め先の退職金規程がパートを支給対象に含めているかで決まります。規程で対象外とされていれば、勤続年数が長くても支給されません。まず就業規則と退職金規程を確認してください。

派遣で3年働きました。退職金はいくらですか

金額は派遣会社の労使協定の方式によります。前払い退職金方式なら退職金相当分はすでに毎月の時給に含まれており、退職時に別枠の支給はありません。退職金制度方式や中退共等方式なら、協定の支給要件に応じて退職後に支給されます。

前払い退職金だと退職金は一切出ないのですか

前払い方式は、退職金にあたる金額を在職中の毎月の賃金に上乗せして支払う仕組みです。そのため退職後にまとまった退職金は出ませんが、受け取っていないわけではなく、給与に含めて先に受領している形になります。

中退共に加入している場合、誰に請求しますか

中退共(中小企業退職金共済)は、退職時に加入者本人が勤労者退職金共済機構へ直接請求して受け取る仕組みです。会社ではなく機構が支払うため、退職前に加入の有無と請求方法を会社に確認しておくとスムーズです。

退職金が規程にあるのに払われません。どうすればいいですか

まず退職金規程で自分が支給対象・支給要件を満たすかを確認し、書面で会社に請求します。会社が応じない場合、金銭の交渉には労働組合型か弁護士型の退職代行、または労働問題に詳しい弁護士への相談が選択肢になります。民間型の業者は交渉自体はできません。

派遣の退職金は勤続年数が短くても出ますか

方式によります。中退共等方式は掛金の納付実績に応じて短い勤続でも対象になりえますが、退職金制度方式は協定が定める最低勤続年数を満たす必要があります。前払い方式は勤続年数に関わらず在職中に受領済みです。

参考・出典

  • e-Gov法令検索(民法627条・628条、労働基準法39条、労働者派遣法30条の4)https://elaws.e-gov.go.jp/
  • 厚生労働省(同一労働同一賃金・労使協定方式に関する案内)https://www.mhlw.go.jp/
  • 勤労者退職金共済機構 中退共(中小企業退職金共済)https://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/
  • 退職代行モームリ 公式サイト https://momuri.com/
タイトルとURLをコピーしました