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退職代行を調べ始めて、最初に名前を見かけるのが「EXIT(イグジット)」という人は少なくありません。料金の手頃さに惹かれる一方で、口コミを読むと「退職はできたが有給の交渉まではしてもらえなかった」という声も混じっていて、これで大丈夫なのかと迷っている段階ではないでしょうか。
結論を先に言うと、EXITは民間企業が運営する「民間型」の退職代行で、会社にあなたの退職意思を伝えることはできても、有給休暇や退職金を会社と「交渉」する権限は持ちません。だから選ぶ基準は「交渉が必要かどうか」の一点に絞れます。会社ともめる要素がなく、ただ辞意を確実に伝えて辞めたいだけなら民間型で足ります。有給や未払い残業代を取り返す交渉が必要なら、労働組合型か弁護士型を選ぶべきです。以下では口コミの傾向と、民間型でできる範囲を具体的に整理します。
退職代行EXITの料金と運営主体(2026年9月時点)
EXITの料金は、雇用形態を問わず一律20,000円、過去に利用した人のリピーター料金が10,000円と案内されています。ただしこれは企業情報サイトなどの二次資料に基づく数値で、公式サイトでの最終確認をおすすめします。
料金だけを横に並べると、EXITは相場の中でも安い部類に入ります。ただし「安い=お得」とは限りません。何にお金を払っているのかを、運営主体ごとに分解して見ると違いがはっきりします。
| 運営主体の型 | 料金の目安(税込) | お金で得られる範囲 |
|---|---|---|
| 民間型(EXITなど) | 一律20,000円/リピーター10,000円(二次資料) | 退職意思の伝達・書類のやり取りの取次ぎ |
| 労働組合型(男の退職代行など) | 21,800円+組合費1,000円 | 伝達に加えて、団体交渉による有給消化・未払い分の交渉 |
| 弁護士型(弁護士法人みやびなど) | 着手金27,500円+成功報酬(回収額の20%+税) | 交渉に加えて、損害賠償請求への対応や裁判 |
労組型・弁護士型の料金と数値は各社公式サイトで確認したもの(2026年9月時点)です。EXITの1万円前後の差は、後述する「交渉権」を持たない分の差だと考えると理解しやすくなります。
EXITの口コミでよく見る評価と不満の中身
口コミの傾向は、EXITというサービスの構造から予測できる範囲にきれいに分かれます。良い評価として多いのは「LINEで完結して手続きが早かった」「料金が明快で追加請求がなかった」「翌日から出社しなくてよくなった」といった、伝達を代行する部分への満足です。民間型が得意とする領域なので、ここは実際に強みが出ます。
一方で不満として出やすいのが「有給を全部消化したかったが、会社に希望を伝えるだけで交渉はしてもらえなかった」「未払いの残業代については自分で動くよう言われた」という声です。これは担当者の対応が悪いというより、民間型が交渉に踏み込めないという法律上の線引きから来るものです。口コミを読むときは、その不満が「サービスの質の問題」なのか「民間型の構造上の限界」なのかを見分けると、EXITが自分に合うかを判断しやすくなります。
なお、退職代行の口コミサイトには広告として上位表示されている案件が混ざります。星の数だけで比べず、どの型(民間・労組・弁護士)の話をしているのかを確認してから読むことをおすすめします。
民間型EXITでできる範囲と、できないこと
民間型と労組型・弁護士型を分けているのは、法律上の「誰が交渉できるか」というルールです。弁護士以外の者が報酬を得る目的で会社と交渉などの法律事務を行うことは、弁護士法72条(非弁行為の禁止)で禁じられています。EXITのような民間企業は弁護士でも労働組合でもないため、報酬を得て会社と条件を交渉することはできません。
労働組合の場合は事情が異なります。労働組合には労働組合法で団体交渉権が認められているため、組合が使用者に対して有給消化や未払い分の交渉を正面から行えます。弁護士であれば、交渉に加えて損害賠償請求への対応や訴訟まで担えます。この違いの詳しい線引きは、有給交渉ができるのはどの型かを比較した記事で運営主体ごとに整理しています。
整理すると、EXITでできるのは次の範囲です。
- 会社への退職意思の伝達(本人に代わって連絡する)
- 退職日や必要書類について、会社の意向を確認して本人に取り次ぐ
- 有給消化や退職金の「希望」を会社に伝えること
反対に、EXITではできないのが次の範囲です。
- 有給や未払い残業代を会社と「交渉」して認めさせること
- 退職金の増額交渉
- 会社から損害賠償を請求された場合の対応や訴訟
「希望を伝える」と「交渉する」は似て見えますが、法律上はまったく別の行為です。会社が希望どおり応じてくれれば結果は同じに見えますが、会社が拒んだときに押し返す力があるかどうかが決定的に違います。
EXITを選んでいい人・避けた方がいい人(判断フロー)
自分にEXITが合うかは、次の順で条件を当てはめると判断できます。
- 会社から損害賠償を請求されそう、または訴訟リスクがある → EXITでは対応できないため弁護士型を選ぶ
- 有給を残さず消化したい、未払い残業代や退職金を取り返したい → 交渉が必要なので労働組合型か弁護士型を選ぶ
- もめる要素がなく、ただ辞意を伝えて辞めたいだけ、費用は抑えたい → 民間型のEXITで足りる
言い換えると、EXITが向くのは「会社と条件で争う必要がない、シンプルに辞めたいだけ」の状況です。入社後まもなくで有給がまだ付与されていない人や、円満に近い形で辞めたい人はこの型で費用を抑えられます。逆に、有給が10日以上あってそれを捨てたくない人や、給与の未払いがある人は、EXITの1万円前後の安さより、交渉できる型を選んだ方が結果的に手取りで得をする可能性があります。有給休暇の時季指定については労働基準法39条で労働者に権利がありますが、その行使を会社に確実に認めさせる交渉は民間型の範囲外だという点を押さえておいてください。
よくある質問
EXITの料金は本当に一律20,000円ですか
一律20,000円、リピーター10,000円という金額は企業情報サイトなどの二次資料で確認できる数値です。退職代行の料金は改定されることがあるため、申し込み前に公式サイトで最新の金額と追加費用の有無を確認してください。
EXITで有給は消化できますか
会社に消化の希望を伝えることはできますが、民間型のため会社と交渉して認めさせることはできません。会社が応じれば消化できますが、拒まれた場合に押し返す力はない点に注意してください。確実に交渉したい場合は労働組合型か弁護士型が選択肢になります。
リピーター10,000円はどんな条件で使えますか
公式サイトまたは問い合わせで確認してください。
EXITを使うのは違法ではありませんか
本人に代わって退職の意思を「伝える」だけであれば、弁護士法72条が禁じる交渉には当たらず、違法ではありません。問題になるのは、弁護士や労働組合以外の民間業者が報酬を得て会社と条件を「交渉」した場合です。EXITはこの線引きの内側で伝達に徹する運用とされています。
EXITは即日で辞められますか
制度としては、期間の定めのない雇用は退職の申入れから2週間で終了すると民法627条で定められており、有給が残っていればその期間を有給消化に充てて出社しない形も考えられます。
EXITの運営会社はどこですか
契約前に特定商取引法に基づく表記などで運営主体を確認しておくと安心です。
参考・出典
- 民法627条(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)・弁護士法72条(非弁行為の禁止)・労働組合法6条・7条(団体交渉)・労働基準法39条(年次有給休暇)/e-Gov法令検索
- 弁護士法人みやび(弁護士型の料金・対応範囲の確認)https://taishoku-service.com/
- 男の退職代行(労働組合型の料金・対応範囲の確認)https://otoko-next.jp/

