退職代行 派遣社員|派遣会社と派遣先どちらに連絡するか

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いま働いている職場は派遣先の会社なのに、給与明細や雇用契約書に書かれている会社名は別。「辞めると伝えるのは、毎日通っている派遣先か、それとも契約している派遣会社か」で迷って、退職代行に頼もうとしても連絡先を業者にどう伝えればいいか分からない。派遣社員(人材派遣会社と雇用契約を結び、別の会社へ派遣されて働く人)が退職代行を考えるとき、最初につまずくのがこの一点です。

結論から言えば、退職の意思を伝える相手は雇用主である派遣会社です。あなたと雇用契約を結んでいるのは派遣先ではなく派遣会社なので、退職代行も派遣会社へ連絡します。そのうえで業者を選ぶ基準は、(1)派遣の契約が「登録型(有期)」か「常用型(無期)」かを踏まえて辞められる条件を確認できること、(2)有給消化や離職票など辞めた後の手続きまで対応すること、の2点です。以下で連絡先の考え方、契約形態ごとに辞められる条件、料金の目安を順に見ていきます。

退職の連絡先は雇用主である派遣会社

机で書類を見つめる人の後ろ姿
静かに書類を確認する様子(イメージ)

派遣という働き方は、契約関係が二重になっています。あなたと雇用契約(給与を払い、社会保険に加入させる契約)を結んでいるのは派遣会社です。派遣先とは「派遣会社があなたを派遣する」という関係で、あなた個人と派遣先のあいだに雇用契約はありません。

そのため、退職代行が退職の意思を伝える相手は派遣会社になります。退職代行に依頼するときは、次の情報を渡せるように手元にまとめておくと手続きが早く進みます。

  • 派遣会社の正式名称・担当営業やコーディネーターの連絡先
  • 雇用契約書または就業条件明示書(契約期間・更新の有無が書かれた書類)
  • 現在の派遣先の名称と就業場所(引き継ぎや貸与品返却の案内に使う)
  • 貸与されているもの(社員証、制服、PC、ロッカーの鍵など)

契約期間や更新の有無は、辞められるかどうかの判断に直結します。書類が見当たらない場合は、契約時に受け取った「就業条件明示書」を探すと記載があります。

派遣先に退職代行から連絡は入るのか

退職の意思表示は雇用主である派遣会社に対して行うため、退職代行から派遣先へ直接連絡が入るのが基本ではありません。派遣先への「今後は出社しない」という連絡や、後任の手配は、派遣会社が派遣先とのあいだで処理します。あなたが派遣先に出向いて事情を説明する必要は原則ありません。

ただし、派遣先に置いてある私物の回収や、派遣先から貸与された物品の返却が残ることがあります。これらは郵送で対応できるケースが多く、退職代行に「派遣先へ出向かずに済ませたい」と伝えておくと、返却方法まで含めて派遣会社側と調整してもらえます。私物や寮・社宅がからむ手順は退職代行おすすめ8社の比較記事でも触れているように、業者によって対応の丁寧さに差が出やすい部分です。

契約形態で変わる、辞められる条件の判断フロー

契約書らしき書類を広げて確認する手元
契約書を静かに見つめる手元(イメージ)

派遣社員が辞められるかどうかは、契約が「期間の定めのない雇用(無期)」か「期間の定めのある雇用(有期)」かで根拠となる条文が変わります。まず自分がどちらかを、就業条件明示書の契約期間欄で確認してください。

無期雇用(常用型派遣など)の場合

契約期間の定めがない場合は、民法627条1項により、退職を申し入れてから2週間が経過すれば雇用契約は終了します。会社の承諾は必要ありません。有給休暇が2週間分以上残っていれば、申し入れの翌日から有給を使って出社せずに退職日を迎える組み立ても可能です(有給の時季指定は労働基準法39条に基づく労働者の権利)。

有期雇用(登録型派遣で契約期間が決まっている)の場合

「〇月〇日まで」と期間が決まっている契約の途中で辞める場合は、民法628条により「やむを得ない事由」があれば即時に契約を解除できます。心身の不調、家庭の事情、契約時と実際の労働条件が違うといった事情がこれにあたり得ます。判断の流れは次のとおりです。

  1. 契約期間は満了間近か → 満了まで待てるなら、更新しない旨を伝えるのが最も争いになりにくい
  2. 途中で辞める必要があるか → 「やむを得ない事由」があるかを退職代行に相談する(民法628条)
  3. 有給休暇は残っているか → 残っていれば有給消化で出社日を減らせる(労働基準法39条)
  4. 未払い給与や交渉が必要か → 交渉が必要なら、団体交渉権を持つ労働組合が運営する型か、弁護士が運営する型を選ぶ

有期契約の途中解約は、無期の場合より判断が要ります。民間企業のみが運営する退職代行は「会社への連絡代行」までで交渉ができないため、途中解約でもめそうなときは、労働組合運営または弁護士運営の業者に相談するほうが安全です。運営主体による違いは次の見出しで整理します。

派遣に対応する退職代行の料金と選び方

静かな部屋で、選択肢を見つめる手元
複数の選択肢から選ぶとき(イメージ)

退職代行は運営主体で3つに分かれ、できることが変わります。会社への連絡だけを代行する民間型、団体交渉権にもとづき有給や未払い給与の交渉ができる労働組合型、法律事務すべてに対応し損害賠償などにも踏み込める弁護士型です。弁護士以外が報酬を得て交渉を行うことは弁護士法72条で禁じられているため、交渉が必要なら労働組合型か弁護士型を選びます。

派遣社員に対応する主な業者の料金は次のとおりです(2026年9月時点・公式サイト確認)。

サービス 派遣社員の料金(税込) 運営主体 交渉の可否
退職代行モームリ 22,000円(正社員・契約・派遣) 民間(弁護士監修・労組提携) 有給消化は法的権利として消化する表記
わたしNEXT(女性向け) 21,800円(正社員・契約・派遣) 合同労働組合(弁護士指導) 有給・離職票等書類・給与関連の交渉
男の退職代行 21,800円(正社員等) 労働組合(弁護士指導) 有給消化に対応
退職代行Jobs 27,000円/安心パック 29,000円 民間+労働組合連携 労組経由で交渉可・有給サポート無料
弁護士法人みやび 着手金 27,500円+成功報酬(回収額の20%+税) 弁護士法人 有給・未払い給与・退職金・損害賠償に対応

料金の内訳を具体的に見ると、たとえば労働組合型で有給消化まで含めて依頼する場合の目安は次のようになります。

  • 基本料金 21,800円(男の退職代行・正社員等)+組合費 1,000円 = 合計 22,800円
  • 有給が10日残っていれば、その消化交渉は基本料金の範囲内で対応(追加料金なし)

一方、弁護士型で未払い給与の回収まで頼む場合は、着手金 27,500円に加え、回収できた金額の20%+税が成功報酬として発生します。たとえば未払い給与を10万円回収できたケースでは、成功報酬は2万円+税となり、着手金と合わせた費用は交渉の内容によって変わります。派遣先とのトラブルや損害賠償の可能性がある場合を除けば、まずは労働組合型で有給消化と離職票の手配まで頼むのが、費用と対応範囲のバランスが取りやすい選び方です。

業者を最終的に決める前に、雇用形態別の料金・交渉範囲・即日対応の有無を1つの表で見比べておくと選び違いを防げます。退職代行おすすめ8社の比較記事に運営主体3類型ごとの一覧をまとめています。

よくある質問

退職代行から連絡が行くのは派遣会社と派遣先のどちらですか

雇用契約を結んでいる派遣会社です。退職の意思表示は雇用主に対して行うため、退職代行は派遣会社へ連絡します。派遣先への出社停止や後任の調整は、派遣会社が派遣先とのあいだで処理するのが基本です。

登録型派遣で契約期間の途中でも辞められますか

期間の定めがある契約でも、民法628条の「やむを得ない事由」があれば即時に解除できます。心身の不調や家庭の事情などが該当し得ます。判断が難しいケースもあるため、交渉に対応できる労働組合型か弁護士型の業者に相談してください。

派遣先に置いてある私物はどう回収しますか

郵送で対応できることが多く、派遣先に出向く必要は原則ありません。退職代行に「派遣先へは行きたくない」と伝えておけば、私物の返送や貸与品の返却方法を派遣会社側と調整してもらえます。

派遣でも有給休暇は消化できますか

有給休暇の時季を指定するのは労働者の権利(労働基準法39条)なので、派遣社員でも残っていれば消化を求められます。ただし交渉権のない民間型では確実な交渉ができないため、有給を確実に使いたい場合は労働組合型か弁護士型を選ぶと安心です。

次の派遣先を紹介してもらえなくなりませんか

退職の申し出そのものは正当な権利で、それを理由に不利益な扱いをすることは認められません。ただし同じ派遣会社との関係は途切れる可能性があるため、退職後に別の派遣会社へ登録し直す前提で考えておくと良いでしょう。断定はできないため、心配な点は依頼前に業者へ確認してください。

離職票は派遣会社と派遣先どちらから届きますか

離職票は雇用主である派遣会社が発行します。退職代行に依頼するときに、離職票の発行と送付先の指定まで伝えておくと、届かないトラブルを避けやすくなります。

参考・出典

  • 退職代行モームリ 公式サイト https://momuri.com/
  • わたしNEXT(女性向け)公式サイト https://taishoku.to-next.jp/
  • 男の退職代行 公式サイト https://otoko-next.jp/
  • 退職代行Jobs 公式サイト https://jobs1.jp/
  • 弁護士法人みやび(退職代行サービス)公式サイト https://taishoku-service.com/
  • 民法627条・628条(e-Gov法令検索)
  • 労働基準法39条(年次有給休暇・e-Gov法令検索)
  • 弁護士法72条(非弁行為の禁止・e-Gov法令検索)
  • 労働組合法6条・7条(団体交渉権・e-Gov法令検索)
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