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明日にはもう会社へ行きたくない、でも自分で「辞めます」と言い出せない。退職代行に申し込むところまでは決めたものの、申し込んだあと会社に何が伝わり、自分は何をすればいいのか、書類はどうやって受け取るのかが見えず不安、という人は少なくありません。この記事は、その「使ったら実際どう進むのか」を、申し込み当日から退職が完了して書類が届くまで時系列でたどります。
先に結論を言うと、流れそのものはどの業者でもほぼ同じですが、途中で会社と「有給を消化させてほしい」「未払い分を払ってほしい」といったやり取り(交渉)が発生したときに対応できるかどうかは、業者の運営主体(民間企業か・労働組合か・弁護士か)で決まります。交渉が要らない単純な退職なら型を問わず進みますが、有給や退職金・貸与品の返却でもめる余地があるなら、交渉できる型を最初から選ぶのが安全です。
使ったら当日から退職完了まで何が起きるか(全体の時系列)

退職代行は「相談・申し込み → 入金 → 業者が会社へ連絡 → 出社しないまま退職日まで → 書類の受領」という順で進みます。多くの業者が「即日対応」をうたっており、相談したその日のうちに会社への連絡まで進むケースもあります。下の表は一般的な進み方を並べたものです(各社の対応可否は後述)。
| 時点 | 起きること | あなたがすること |
|---|---|---|
| 申し込み当日 | LINEや電話で無料相談、状況ヒアリング、見積もり提示 | 雇用形態・貸与品・有給の希望などを伝える |
| 入金(当日〜翌営業日) | 料金を支払い、依頼が正式に成立 | 支払い、退職届など必要書類の準備 |
| 会社への連絡(入金後・最短当日) | 業者が会社へ退職の意思を伝える | 基本は待つだけ。会社からの直接連絡は業者に一任 |
| 退職日まで | 有給消化または欠勤の扱いで出社しない | 貸与品の返却、私物の回収を郵送などで進める |
| 退職日・退職後 | 退職成立、離職票などの書類が郵送される | 書類を受け取り、転職・失業給付の手続きへ |
申し込みから入金まで(当日にやること)
最初の接点はほとんどがLINEか電話・メールの無料相談です。ここで雇用形態(正社員・契約・派遣・パートなど)、いつ辞めたいか、有給が何日残っているか、制服やPC・社宅などの貸与品があるか、といった情報を伝えます。業者はこれをもとに対応できる範囲と料金を提示します。
納得できたら入金して依頼が成立します。料金は業者によって幅があり、実際の内訳を挙げると次のようになります(2026年9月時点・公式サイト確認)。
- 退職代行モームリ(正社員・契約・派遣): 22,000円。あと払いを使う場合は手数料 3,000円が加わり、合計 25,000円。
- 退職代行Jobs: 退職代行のみ 27,000円。労働組合に加入して交渉に備える「安心パック」は 29,000円(加入金2,000円は免除)。
- 弁護士法人みやび(会社員・アルバイト・契約社員): 着手金 27,500円。未払い給与や退職金を回収した場合は成功報酬として回収額の20%+税が別途。
入金のタイミングで注意したいのが支払い方法です。今すぐ現金がない場合でも、モームリのあと払い(連絡日から1ヶ月後まで)や、辞めるんですの後払い(退職日決定後)、男の退職代行の翌月後払いなど、後払い・分割に対応する業者があります。金銭面が理由でためらっているなら、この点を相談段階で確認しておくと進めやすくなります。
業者が会社へ連絡する日に起きること

入金が済むと、業者があなたに代わって会社へ退職の意思を伝えます。ここが「使ったら」の山場で、多くの人が最も不安を感じる場面です。伝わる内容は、退職の意思・出社しないこと・以後の連絡は業者を通すこと、が中心です。
ここで型による違いがはっきり出ます。会社が「有給は認めない」「損害賠償を請求する」などと言ってきたとき、それに応じてやり取り(交渉)ができるかどうかが分かれます。民間企業が運営する型は、法律上、報酬を得て交渉することができません(弁護士法72条が弁護士以外の交渉を禁じているため)。労働組合が関わる型は、労働組合法にもとづく団体交渉権で有給消化や未払い分を会社と交渉できます。弁護士が担当する型は、交渉に加えて損害賠償の対応や裁判まで扱えます。
| 運営の型 | 会社への連絡 | 有給・退職金などの交渉 | 代表例 |
|---|---|---|---|
| 民間企業 | できる(意思の伝達) | 交渉はできない(希望を伝えるまで) | 辞めるんです、ニコイチ、EXIT |
| 労働組合 | できる | 団体交渉で交渉できる | SARABA、ガーディアン、男の退職代行、わたしNEXT |
| 弁護士 | できる | 交渉+損害賠償・裁判に対応 | 弁護士法人みやび |
型ごとの料金や交渉範囲をまとめて見比べたい場合は、退職代行おすすめ8社比較の記事で一覧にしています。
出社しないまま退職日を迎えるまで
会社への連絡が済んだあとは、原則としてもう出社しません。ここで退職日までの「空白期間」をどう扱うかが、有給が残っているかどうかで変わります。
期間の定めのない雇用(正社員など)は、法律上、退職を申し入れてから2週間で雇用が終了します(民法627条1項)。この2週間を有給休暇でうめられれば、実質的に出社ゼロで退職日を迎えられます。年次有給休暇は労働者が取得する時季を指定できる権利です(労働基準法39条)。つまり有給が2週間分以上残っていれば「有給を使うので出社しません」と主張でき、その交渉を労働組合型や弁護士型が担います。有給が足りない、あるいは残っていない場合は、この2週間は欠勤(無給)の扱いになりやすい点は知っておいてください。
この期間に並行して進めるのが、会社からの貸与品の返却と私物の回収です。制服・社員証・PC・鍵などは郵送で返却し、ロッカーやデスクに残した私物は着払いなどで送ってもらうのが一般的です。社宅や寮に住んでいる場合は退去の段取りも絡むため、申し込み時にその旨を伝えておくと連絡がスムーズです。
退職完了後に受け取る書類
退職日を過ぎると退職が成立し、会社から書類が郵送されます。転職や失業給付の手続きで必要になるのは主に次の書類です。
- 離職票: 失業給付(雇用保険の基本手当)の申請に必要。退職後に会社が手続きをして発行されるため、手元に届くまで日数がかかります。
- 雇用保険被保険者証・源泉徴収票: 次の勤務先や確定申告で使います。
- 年金手帳・健康保険資格喪失証明書など: 保険や年金の切り替えに使います。
書類が届かないときは、業者のアフターフォローで会社へ督促してもらえるかを確認しておくと安心です。無期限でフォローを続ける業者や、転職・失業給付の申請サポートを無料で付ける業者もあります。
判断フロー: どの型で申し込むか

使ったあとの流れでつまずかないために、申し込み前に型を決めておきます。次の条件で当てはめてください。
交渉が要らないケース
有給がほぼ残っておらず、退職金や未払い給与でもめる要素もない。この場合は会社へ意思を伝えるだけで足りるため、民間型でも進みます。料金の安さや後払い対応で選んで問題ありません。
有給や未払い分を確保したいケース
有給が残っている、残業代や退職金の支払いに不安がある。会社と交渉する必要があるため、団体交渉権を持つ労働組合型を選びます。有給を捨てずに退職日まで出社しない形を作りやすくなります。
会社ともめる・損害賠償をちらつかされているケース
引き継ぎ放棄を理由に損害賠償を示唆されている、すでに関係がこじれている。交渉に加えて法的対応が要るため、弁護士型を選びます。着手金は高めですが、裁判に発展しても継続して任せられます。
よくある質問
申し込んだその日に辞められますか
多くの業者が即日対応をうたっており、相談・入金がその日に済めば、当日中に会社へ連絡が入るケースがあります。ただし退職そのものが法的に成立するまでの扱い(2週間の期間や有給消化)は状況によるため、「出社しないで済む」ことと「退職日」は分けて考えてください。
会社から自分に直接電話が来ませんか
業者は「以後の連絡は当方へ」と会社へ伝えるため、原則あなたに直接連絡は来ません。それでも会社が連絡してきた場合の対応方針を、申し込み時に確認しておくと安心です。
有給は必ず消化できますか
有給の取得は労働者の権利ですが(労働基準法39条)、消化させるかどうかで会社と交渉になることがあります。交渉できるのは労働組合型と弁護士型で、民間型は希望を伝えるまでにとどまります。残日数と型の組み合わせで結果が変わります。
お金が今ないのですが申し込めますか
後払い・分割に対応する業者があります。連絡日から一定期間後に支払うあと払いや、退職日決定後の後払いなどで、手元資金がなくても着手できる選択肢があります(2026年9月時点・公式サイト確認)。
退職後に離職票などの書類は本当に届きますか
会社が手続きをすれば郵送されます。届かない場合に督促してくれるアフターフォローの有無を、業者選びの段階で確認しておくとよいでしょう。
使ったことは転職先や親に伝わりますか
退職代行を使った事実が第三者へ通知される仕組みは基本的にありません。ただし連絡方法や書類の送付先など個別の配慮が必要な場合は、相談時に希望を伝えておくと安全です。
参考・出典
- 退職代行モームリ 公式サイト https://momuri.com/
- 退職代行Jobs 公式サイト https://jobs1.jp/
- 弁護士法人みやび 公式サイト https://taishoku-service.com/
- 退職代行SARABA 公式サイト https://taisyokudaikou.com/
- 辞めるんです 公式サイト https://yamerundesu.com/
- 民法627条・628条(e-Gov法令検索)
- 労働基準法39条(年次有給休暇)(e-Gov法令検索)
- 弁護士法72条(非弁行為の禁止)(e-Gov法令検索)
- 労働組合法6条・7条(団体交渉権)(e-Gov法令検索)

